はじめに |
仮組のHeart 5号君は快調に動いております。
だが、しかし、But, However, いかんですよねぇ、やっぱ普通にCooler付けただけじゃ。
あーんど、どうもね、色々なWeb Pageを見ていると、“やっぱ吸い出し”みたいなのが多い。
ということで、
“Heart 5号君、スーパー
エキゾチッククーリング システム (訳:とってもすごい冷却機構) への改造予備段階実験”
に着手することと致しました。
うまくいけば、そのまま筐体の側面にまた穴をあけちまおうってことで。
穴を開けるには躊躇させるものがありました。
「一度やっておいて、何を今更」って?
でもね、前回穴を開けたHeart 3号君のケースは安いのよ。一万円ちょっとしかしないのね。
それに対して、Heart 5号君のケースは約二万円。
倍も違うでしょ? 躊躇しますよねぇ。
しかし、ここでよく考えてみる。
なーんだ、たいして違いは無いじゃないか。ということで、いざ決行!!!!!
基本路線 |
まずは以下の条件で実験を行う。
ってことで、ALPHA様のスカートを自作し、吸い出し・吹きつけの実験を行ってみましょう。
スカートの制作 |
さてさて、では得意のボール紙を用いてスカートを作成することにしましょう。
サイズは、VDP-12のシンクを実測し、60×58 mmとします。スカートの丈はALPHAのページから判断するに約15 mm程度であろう、と。さらに、約5 mmのスペーサーがシンクとスカートの間に入って、クリアランスを調整している模様。これが効果的との話もちらほら。
んでは、順を追って製作の過程などを。
まずはボール紙に寸法を入れて、Cutします。 中心の円はコンパスで描いてからカッターで丁寧に切る。 |
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四隅をCutします。 ネジ穴は円テンプレートで描いて、これもカッターでCut。 |
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折り方。 切り込みが入れてあっても、円の縁はうまく折れないことが多いので、 |
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折ったところ。 どうせ強度的には問題ないので、糊代は作りませんでした。 |
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接着が完了したところ。 因みに、接着剤は「木工用ボンド(速乾)」です。 |
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裏面です。 | |
スペーサーです。 金属製のスペーサを探したのですが、生憎手持ちは三つしかありませんでした。 |
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穴開け用工具。 本当は“コルクボーラー”があれば一発だったのですが・・・ スペーサーをゴムにすることによって、防震効果もあるかも。 |
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完成品、表側。 それらしくできあがっているでしょ? |
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完成品、裏側。 ゴム製スペーサの穴が真円じゃないのがばればれですね。 |
とまぁ、この様にスカートの完成です。こいつを用いて実験してみましょう。
実験 |
んでは、早速実験です。
吹きつけ/吸い出し,その他の状況での温度をBP6に付属のCPU裏面・Socket 370内の温度計で計測します。
一応、CPUに付加を掛けるという意味でSuper_PIを実行してみました。
状態 | FANの向き | 筐体 | Super_PI | CPU 1 | CPU 2 | Chassis |
normal | 吹きつけ | CLOSE | 前 | 41 | 46 | 41 |
後 | 42 | 46 | 41 | |||
OPEN | 前 | 38 | 43 | 38 | ||
後 | 39 | 43 | 40 | |||
吸い出し | OPEN | 前 | 43 | 43 | 39 | |
後 | 44 | 43 | 39 | |||
CLOSE | 前 | 44 | 45 | 40 | ||
後 | 46 | 45 | 41 | |||
スカート | 吸い出し | CLOSE | 前 | 43 | 45 | 41 |
後 | 45 | 45 | 41 | |||
OPEN | 前 | 42 | 44 | 40 | ||
後 | 43 | 45 | 40 | |||
吹きつけ | CLOSE | 前 | 42 | 45 | 41 | |
後 | 43 | 45 | 41 | |||
OPEN | 前 | 39 | 41 | 39 | ||
後 | 40 | 42 | 40 | |||
スカート with 煙突 | 吹きつけ | OPEN | 前 | 38 | 42 | 40 |
後 | 39 | 42 | 40 | |||
normal | 吹きつけ | CLOSE | 前 | 43 | 48 | 43 |
後 | 45 | 48 | 44 | |||
OPEN | 前 | 40 | 45 | 42 | ||
後 | 40 | 46 | 42 | |||
スカート | 吹きつけ | CLOSE | 前 | 44 | 49 | 46 |
後 | 45 | 49 | 46 | |||
OPEN | 前 | 40 | 46 | 43 | ||
後 | 41 | 46 | 44 | |||
スカート with 煙突 | 吹きつけ | OPEN | 前 | 39 | 43 | 42 |
スカート | 吹きつけ | CLOSE | 前 | 44 | 49 | 46 |
吸い出し | CLOSE | 前 | 44 | 45 | 42 | |
スカート | 吸い出し | CLOSE | 前 | 42 | 45 | 41 |
スカート with ダクト | 吸い出し | CLOSE | 前 | 42 | 43 | 43 |
normal:スカート無し。シンクとFANのみ。
煙突:こんなやつ。
吸い出し/吹きつけ時に、周囲の温度に影響されないようにしたもの。
まだ筐体の側板には穴が開いていないので、筐体Openの状態のみ。
スカート with ダクト:後述。
総論として確実に言えることは、Super_PIに寄る影響が殆ど無いということですね。
Super_PIの実行前後でせいぜい1℃程度しか差がありませんでした。
この温度計の誤差が±1℃であることを考慮すると、有意な差ではありません。
実行している時間(桁数)にも依存しませんでした。
と言うことで、見易くするためにSuper_PIの実行前のみを改めて表にします。
状態 | FANの向き | 筐体 | CPU 1 | CPU 2 | Chassis |
normal | 吹きつけ | CLOSE | 41 | 46 | 41 |
OPEN | 38 | 43 | 38 | ||
吸い出し | OPEN | 43 | 43 | 39 | |
CLOSE | 44 | 45 | 40 | ||
スカート | 吸い出し | CLOSE | 43 | 45 | 41 |
OPEN | 42 | 44 | 40 | ||
吹きつけ | CLOSE | 42 | 45 | 41 | |
OPEN | 39 | 41 | 39 | ||
スカート with 煙突 | 吹きつけ | OPEN | 38 | 42 | 40 |
normal | 吹きつけ | CLOSE | 43 | 48 | 43 |
OPEN | 40 | 45 | 42 | ||
スカート | 吹きつけ | CLOSE | 44 | 49 | 46 |
OPEN | 40 | 46 | 43 | ||
スカート with 煙突 | 吹きつけ | OPEN | 39 | 43 | 42 |
スカート | 吹きつけ | CLOSE | 44 | 49 | 46 |
吸い出し | CLOSE | 44 | 45 | 42 | |
スカート | 吸い出し | CLOSE | 42 | 45 | 41 |
スカート with ダクト | 吸い出し | CLOSE | 42 | 43 | 43 |
ここまでやってから、大変なミスを犯したことに気がつきました。
室温を測定していなかったのです。
温度を安定させるために状態を変更してから(例えば、吸い出し/吹きつけの変更等)しばらくは時間をおいています。
つまり、朝実験を開始して、最後は夕方近くになりました。
この日はたまたま気温の日格差が大きい日だったようで、時間をおいてから同じことを繰り返してもCPU温度は同じになりませんでした。
マヌケですねぇ。
あぁ、まぁいいや。本格的な実験は日を改めて、ということで勘弁していただきましょう。
取り敢えず比較可能なのはある状態と、その直前・直後の状態との間のみです。
そういうことを踏まえて表を眺めてみますと、確実に効果があったのは筐体側板のOpenだけですね。
筐体を解放にするだけで3〜4℃も温度が下がるんだから、十分な効果があるとも言えます。
そういう意味ではSide FANにする価値があるのかもしれません。
“吸い出し”だろうが“吹きつけ”だろうが顕著な差はみられません。若干吹きつけの方が良さそうです。
スカートによる差異もあまりありません。
煙突の効果も懐疑的です。(筐体をOpenにした時点で十分なのかもしれません。)
★取り敢えずの総論 |
今回用いたVDP-12というCPUクーラーのシンクでは、吸い出し/吹きつけによる顕著な差は認められませんでした。
スカートの有無,煙突の有無についても同様です。
この様な結果が出た理由は、おそらくシンクの形状だと思います。
ひとつだけ得られた重要な教訓は、
ちゃんと室温を計らなきゃダメッ!
ってことですね。
あーぁ、今度はALPHAででもやってみっかなぁ。
<付け足し。>
Side FANにした際の仮想的な実験として、煙突に8 cm FANを載っけてみました。
筐体はOpenの状態ですが、シンク直上のFANに付加して8 cm FANがある場合の効果を確認しました。
結果は、、、、、、変化無しです。
うーん、だめかぁ。やっぱ安物のクーラーではだめなんですねぇ。悲し。
(T_T)
★くだらない追加 |
今回は自分のマヌケさに情けなくなりました。
このまま終わるのも悔しいので、ちょっとだけ悪戯を。
二つのCPU FANからの排気を、Chassis FANを用いて、直接筐体外へ排気するようにしてみました。
ついでに、おうちのHeart
2号君にも同様な手術を施しました。
っていうか、本当はこちらを先にしてみたんですけど。
Heart 2号君ではALPHAのP125CM60を使っているので、FANは必然的に吸い出しタイプとなり、Side FANは採用できなかったのです。
そこで、苦肉の策として“ボール紙ダクト”を採用してみました。
こんなダクトが効果があるか無いかは、上の方の表で一目瞭然ですね。
効果はありませんでした。室温の変動の方が遙かに影響大です。
ただの気休めです。
共振対策 |
共震対策として、前回はSORBOTHANEとノーソレックスゴムを用いましたが、なんかもったいない。
(けち)
ということで、もうちっと安いのに交換してみました。
SORBOTHANE(\800)の代わりにポロンスポンジ(\198)です。
結果は、ばっちりです。全然効果は変わりません。
うむうむ、ケチった甲斐があったわい。だいぶ節約になっちゃった。
完!
今回は酷いね。馬鹿丸出し。ボール紙細工に夢中になっちゃって、基本が出来ていなかった。
この失敗を次への教訓として生かそうではないか、同士よっ!
(って誰だ?)
ご意見、ご感想等をお待ち申し上げております。
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