ひょんなことからPentium iii/550E MHz を借りて実験する事ができました。
貸し主は件の大先生で御座います。何故借りることができたのかってのは笑い話なんです。
#奴はおマヌぅだから間違えてCoppermineを買っちまったんですね。
ある日私が帰宅使用と支度をしていると、電話が鳴りました。
大先生 | 時間ある? |
私 | 今帰ろうとしてたところだけど・・・ |
大先生 | おっ、では仕事は終わったんですね。 K6マシンのCPUをUpグレードしたいんで、お店に付き合ってくれない? |
私 | まぁいいけど。 |
と言うことで、大先生のお車で市内某Shopへ。
さして悩むこともなくK6-2/550
MHzをGet!
現状がK6-2/400 MHzだから、それなりのPower Upではある。
大先生はClock Upが大嫌いなので、その辺のことは考慮の対象外。
購入直後、早速大先生はK6-2/400から550への換装を敢行。
そのPer Upぶりに痛く感激なされた。以下、メールにて交わされた会話。
大先生 | K6-2-550はさくさくOK。まんぞくまんぞく。 |
私 | そんなにちがうすか? |
大先生 | 違う。もとが400で37%upだし。 切り上げれば4割Up。 |
私 | まぁいいけど。 |
これで話が終われば全く問題なし、全然問題なし、完膚無きまでに問題なし。
上々の首尾に気をよくした大先生は、かねてからの野望を実行することにしました。
Power UpしたK6マシンは大先生のサブ機であります。
この他にメイン & サーバーの2機のSLOT
1なPCをお使いです。
メインはPen IIの350 MHz、サーバーはPen IIの400 MHzでした。
「どーも最近メインがPower不足である。」
と感じておられた大先生は心からPower Upしたいと欲しておられた。
ところがである、さして新しいマシンではないので、現状で簡単に手に入るCPUがあまりない。
(具体的にM/Bが何処まで対応しているのかは知らない。だって俺んじゃないも〜ん。)
サーバー機の方がやや新しく、550 MHzまでは対応しているんだそうな。
550 MHzくらいならまだ手に入る。
ということで、サーバー機に新規購入の550 MHzを入れ、400 MHzをメインに廻そーかなー、なんて考えていた。
で、K6を購入した晩に、いきなりメールで注文してしまった。
当人はKatmaiの550 MHz BOX版を注文したつもりでいた。なにしろKatmaiにしか対応していなさそうだから。
次の日、帰り支度をしていると、また電話が来た。
大先生 | Box版を頼んだつもりが、Bulkが来ちゃったんだよ。Cooler買いに行きたいから、また付き合って。 |
私 | またかよぉ。昨日の今日じゃねーか。 |
大先生 | 申し訳ない。でも、お願い。 |
私 | しゃーねーなぁ。んじゃ、いまからそっち行くから。 |
帰り支度を整えて、大先生のお部屋に行く。 | |
大先生 | これなんだけどさぁ。 (とSECC2なCPUを私に見せる。) |
私 | ん? これってCoppermineじゃん。“256”って書いてあるし、2nd cache用のSRAMは無いし。 |
大先生 | え゛〜!!! ってことは駄目なの? |
少なくとも、メインマシンのM/BはKatmaiにしか対応していないらしい。望みはサーバーマシンのM/Bのみ。 | |
私 | 知らねーよ。おれのPCじゃねーもんよぉ。 M/Bのメーカーと型番分かってる? 分かってるんならメーカーのHome PageでBIOS Updateされてるかどうか見てみたら? |
大先生 | うーっむ、分かった。 (かたかたかたかた、とHome Pageを覗く。) |
私 | あるじゃん、新しいBIOSが。 おぉっ、最新のいっこ前からCoppermine対応になってるぜい。 |
大先生 | ああ、よかった。でも、だいじょうぶかなぁ? |
私 | だから、知らないって。やってみるしかないだろ。 あとは日頃の行いがモノを言うんだよ。 |
飽くまで冷たい趙雲子龍。あーゆー奴は甘やかしてはイカンのだ。
「ちゃんとALPHAでも買えば?」
という助言に心が揺れつつも、Over Clockをするつもりのない大先生は結局ありがちなCoolerにしました。
取り敢えず、売っていた中では比較的マシそうなTwin FANのタイプ。他のは定格でも危なそうな感じ。
少し前にはリテールのFAN
& シンクだけ売ってたりしたんだけど、もう無い。
(既に日頃の行いが・・・)
その夜、またまたメールが舞い込む。
>PenIII,あきまへん。
>BIOSupdateもできてるはずなんだけど,だめ。立ち上がらず。
>PenII-400に戻すとOKなんで,M/BやdipSWの設定の拙さ,と
>いうことでもないんだろうと思ってる。
>CPUが生きてるかどうか,試してもらえない?
世話の焼ける奴、しゃーないのでわたいのメインマシンであるTekram P6B40D-A5をいったん止めて、試してみる。
ちゃんと動く。(さすがにCeleron 300AとのDualは不可だった。Vcoreが違いすぎるモノねぇ。)
結論その1、大先生のM/Bは型番が同じでもRev.が古いらしく、Coppermineには非対応であった。
結論その2、KatmaiのつもりがCoppermineになったのは大先生の注文ミスであった。
“Pentium 3 550E
BOX”の様に注文したらしい。KatmaiはBOX版で、CoppermineはBulkしか在庫がなかった。
でも、“550E”ということはCoppermineである。マヌケ!
ということで、Coppermine
550E君の使い道が決まるまでOver Clock実験しててもイイよ、ということになりました。
#手間賃代わりにおもちゃを借りたようなもんだな。
まずは今回の主役であるPentium iii/550E MHzを、Cooler共々ご紹介いたします。
一応借り物なので、勝手に中身を見るのは遠慮しておきます。 これが今回大先生が購入なさったCoolerです。 取り敢えずTein FANですが、さして期待はできないですよねぇ。 そして、“SECC2版Pentium iii/550E MHz”の電極のみが見えています。 前日見せてもらったコアはFC-PGAより若干大きかったかな。 |
|
どうもこの手のヒートシンクを設計する人のセンスは好きになれませんねぇ。 ほぼ中央部にコア(発熱体)がくることは分かっているのに、中央のフィンが短いのは何故? これでも、当日売っていた他のものよりはだいぶマシなんですが。 #流石に数字は読めませんね。 |
|
裏側です。 こうゆう感じで止めているんですねぇ。 ちと不安。大丈夫なんかなぁ??? |
|
止め具だけ外してみました。 この方がなんぼか格好いいですね。 でも、SECCからSECC2にしたのは何故なんでしょう? コストの問題なんでしょうか? ご存じの方がおられましたら、メールかBBSでご教授下さい。 |
んではさっそくをOver
Clockしてみましょう。
またまた以下のお二人に登場して頂きます。
隊長: Cod Long (コッド ロング) さん
オペレーター: Hamil Tonian (ハミル トニアン) さん
では、謎の西欧人の方々、よろしくお願いしまーす。(こいつら、本当に西欧人なんだろうか?)
隊長 [Cod Long] |
んでは、今日もガンガン行ってみよう。 |
オペレーター [Hamil Tonian] |
それ、拙くないすか? 借り物ですし。 |
隊長 | 忘れろっ! 借りてる間は俺のものだ。 |
オペレーター | いや、でもぉ・・・
これも信義の問題かと。 「壊したらKatmai 550 MHzを買って返せ」とか言われてますし。 |
隊長 | そんなこと知るかっ! 笑って誤魔化しちまえばいいんだ。 だいたい、俺に貸す方が間違っている。 取り敢えず今は忘れろ。判ったなっ! |
オペレーター | なんだか、無茶苦茶なこと言ってるし。 了解しました。判りました。 ところで、今回の実験環境も前回と一緒ですか? |
隊長 | 当たり前だっ! 当然のことを聞くな。 我々は名誉ある○人なんだぞ。えっへん、えっへん。 |
オペレーター | 「えっへん」が一回増えてる。変なの。 「○人」なのか知りたいなぁ。 はぁ。 では取り敢えず定格から? |
隊長 | 当然だっ! 基本を押さえなくてどうする? あまり愚かなことを言ってると、○法会議にかけるぞっ! |
オペレーター | また「○」だぁ。 では、FSB 100 MHzの定格から開始します。 |
隊長 | 細心の注意を払って電源投入だっ。 Switch ON! |
オペレーター | BIOS上がりました。 WinもO.K.です。 “HDBENCH” “Super PI” 双方ともにO.K.です。RC5-64も滞り無く動いております。 |
隊長 | よしよし。 ちゃんと壊れていないことが確認できたな。 取り敢えず一安心だ。 |
オペレーター | 次はどうしますか? やはり103 MHzとか? |
隊長 | この○ンコたれめがっ! そんなまだるっこしいことができるか。 |
オペレーター | そうですね、面倒ですね。 では一気に112 MHzを行きますか? |
隊長 | ○鹿ったれめっ! おどりゃぁ甘いんじゃ! |
オペレーター | は、はい。 んじゃ、清水寺から飛び降りる覚悟で124 MHz行きます。 |
隊長 | しみったれっ! 133 MHzだっ! |
オペレーター | ま、まじっすか? いくら何でも、それは・・・ |
隊長 | うるさいっ! つべこべ言うな。 FSBを133 MHzにUpだ。 細心の注意を払って電源投入だっ。 One, Two, Three! |
オペレーター | なんすか、それ? 新機軸だなぁ。 BIOS上がりました。 WinもO.K.です。 “HDBENCH” “Super PI” 双方ともにO.K.です。RC5-64も滞り無く動いております。 |
隊長 | 133×5.5 = 733 MHzか。 まぁ、ここまでは当然だな。 んじゃ、お次は146 MHzだ。 |
オペレーター | なんすか、その半端な数字は? |
隊長 | あったまわりぃ奴だなぁ。 少しは考えろよ。 146×5.5で800 MHz Overだろ? |
オペレーター | あっ、そうかぁ。 流石ですねぇ。 |
隊長 | えっへん、えっへん、えっへん、えっへん。 |
オペレーター | おー、おー、おー、喜んじゃって。 単純だよなぁ。 |
隊長 | FSBを133 MHzにUpだ。 さらに細心の注意を払って電源投入だっ。 電流火花がぁ・・・ |
オペレーター | 分かったぞ。なるほどね。でも、何人の人が分かるかなぁ? BIOS上がりました。 WinもO.K.です。 “HDBENCH” “Super PI” 双方ともになんとかO.K.です。RC5-64も取り敢えず動いております。 でも、なんとなく不安定な感じです。 |
隊長 | 気にするな。 動きゃぁいいんだ。俺んじゃないし。 |
オペレーター | すっげー無責任。いつものことだけど。 次どうしますか? |
隊長 | よし、じゃぁ切りよく150 MHzだ。 さらにさらに細心の注意を払って電源投入だっ。 体を走るぅ! |
オペレーター | それ以上は著作権的にヤバくないすか? だ、駄目です。 「例外0EがVXD VMCPD(01)云々」 ってでてます。 |
隊長 | うーむ、再挑戦しろ。 |
オペレーター | やはり駄目です。 同様なエラーです。 |
隊長 | くそぉ、根性無しめが。 CPUの熱暴走か? |
オペレーター | おそらくそうではないかと。 Coolerの性能がボトルネックでしょうか? |
隊長 | だろうな。 貧乏人め。もっと高性能なシンクを購入しないからこうなるのだ。 |
オペレーター | そうすねぇ。でも、定格で使用するなら問題ないのでは? はぁ、どうしましょう??? |
隊長 | 致し方あるまい。 勇気ある○人は、名誉ある撤退も辞さない。 FSB 148 MHzでやって見ろ。 |
オペレーター | はい。 げぇっ! |
隊長 | なにぃっ! くっそぉ、ではもう一度FSB 146 MHzに挑戦だ。 |
オペレーター | はい。 うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! |
隊長 | なにぃっ! さっきはたまたま動いただけだったのか。 うぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ。 冷えるまで暫く放置してみよう。 |
オペレーター | はい、そうしましょう。 |
チックタック、チックタック、チックタック、チックタック、チックタック、チックタック・・・ (30分経過) |
|
隊長 | もういいだろう。 もう一度FSB 146 MHzだ。 |
オペレーター | はい。 BIOS上がりました。 WinもO.K.です。 ベンチ取りますか? |
隊長 | いらんっ! 無駄だ。 モニタSoftでCPUの温度を監視せよ。 |
オペレーター | ラジャー。 おぉぉぉぉぉっ!!! 70℃越えてます。さらに上がっています。 |
隊長 | だろうな。 ゴミのようなCoolerだ。使い物にならん。 SystemをShut Downせよ。 |
オペレーター | 合点でぃ。 System Halted! |
ふぅ、と言うわけで今回借りたPentium iii/550E MHz &
Coolerはダメダメでした。
この様子では、安心して使えるのは140以下、おそらく133 MHz程度ではないでしょうか。
今回の実験で謎が一つ解けました。
使用しているM/BはEpoxのBX6SEなんですが、モニタSoftで三種類の温度が表示されます。
CUPとSystem (Caseだったかな?), VGAの三つです。
それぞれどの部分の温度をモニタしているのか確信がなかったのですが、
今回の実験でCPU Temp.がコア内のサーマルダイオードの温度を表示しているらしいことが分かりました。
ご存じの方には常識だったのかもしれませんが、Manualにも記述がありませんでしたし、Webでも探せなかったので。
しかし、謎が一つ残され、かつまた一つ増えました。(差し引き零だぁ。)
残された謎は“VGA Temp.とはどこの温度なのか?” ということであり、
増えた謎は“何故FC-PGAではCPU温度がSystem(Case?)温度と10℃程度しか違わないのか?”ということです。
FC-PGAではいつも30℃強の温度しか表示されませんでした。今もそうです。
故にサーマルダイオードかどうか確信できなかったのですが・・・
どなたかご存じの方が居りましたらご教授下さい。
#変換板のせいで温度が40℃以上低く表示されるってのはありそうですが。
なにはともあれ、Pentium iii/550E MHz はもう一度定格で滞りなく動作するここを確認して返却いたしました。
と、ここで終わる予定でしたが、もうちっとPentium iii/500E MHzを弄くってみたくなりました。
前回は775 MHzまでで止めました。
何故かというと、FSB 155 MHzではBIOS画面が“プルプル”していて、VGAの限界っぽかったからです。
しかし、どうせなら本当の限界を見極めようと、もう少し頑張ってみましょう。
ということで、メモリ設定をすべてAUTOにして早速再実験。
隊長 [Cod Long] |
今回はすぐ終わるんじゃないか? あっさりとやっつけてくれようぞ。 |
オペレーター [Hamil Tonian] |
そうですね。 限界が近いですよね。 |
隊長 | ではFSB 156 MHzから行こうか。 |
オペレーター | おっ、珍しく弱気だ。やっぱ“プルプル”が効いてるかな。 では、
の状態で起動します。 |
隊長 | よしっ! 行け。 Change 01! |
オペレーター | これは分かり易い。そのまんまだ。でも、前のが理解できなかった人には苦しいかな? BIOS上がりました。 Winの旗も異常ありません。 Winも完全起動です。 各種Benchmarkも問題なしです。 |
隊長 | おし、おし、おし、おし、おしっ! では調子に乗って160 MHzと行こう。 |
オペレーター | ま、そうだろうな。1 MHz刻みでは面倒だもの。 では、
の状態で起動します。 |
隊長 | うむ、憧れの800
MHzだ。 聞こえてくぅるぅ〜・・・ |
オペレーター | かなり古いよねぇ。難しいかなぁ。 BIOS上がりました。 Winの旗も異常ありません。 Winも完全起動です。 各種Benchmarkも問題なしです。 |
隊長 | うきゃきゃきゃきゃきゃ いいきぶんじゃわい。 んじゃ165 MHzにセットしろ。 |
オペレーター | 5
MHz刻みねぇ、ちょっと怖いけど。 では、
の状態で起動します。 |
隊長 | 行ったれ、行ったれ、行ったれぇ。 正義の叫びぃ! |
オペレーター | 合ってるかな? あっ、駄目です。 BIOSが表示されません。 電源断後に再起動かけても同様です。 |
隊長 | うーむ、やはりVGAの限界かぁ。 思い起こせば150 MHz越えた辺りから“プルプル”してたからなぁ。 |
オペレーター | なに“しみじみ”してるんだか。 如何致しましょう? |
隊長 | ここで「FSB 1 MHz刻み」の威力を発揮しなくてどうする? 164 MHzにセットしろ。 |
オペレーター | まぁ、そうね。そりゃそーだ。 了解!
の状態で起動します |
隊長 | 行けっ! 行くんだジョー! ダブルぅマシンのぉ・・・ |
オペレーター | BIOS上がりました。 Winの旗も異常ありません。 Winも完全起動です。 各種Benchmarkも問題なしです。 BIOS画面はかなりアレですが。 |
隊長 | のわははははははははははははははははははははは!!!! いいのだ、いいのだ。 細かいことは気にするな。 Pentium iii/820 MHzマシンの完成だぁ。 WinCPUIDでは823MHzってなってるけど。 |
オペレーター | おめでとう御座います。 うーむ、今回は本当にすごいとおもうなぁ・・・ |
行きましたよ。FSB 164 MHz。820MHz駆動っすね。
でも、823 MHzって呼びたい。0.36%しか違わないけど。
やるだけやってみるものです。
FSBが164.6MHzってことは、メモリにはそのまんま164.6MHz、PCIは1/4ですので41.15MHz、AGPは2/3ですので109.7MHzです。
これではPCIもAGPも限界でしょうねぇ。
FSB 165 MHzでVGAがNGってことは、AGP 110 MHz未満でなければならないと言うことでしょうか。
RAGE Furyの限界でしょうかね。
#G400とかならもっと行くかも、なんて考えてませんよ、絶対!
今回はこの辺で。
熱的にCoppermine 500E MHzの限界であることは確かなようです。
室温が上がり過ぎると落ちるようになりました。まだ1〜2回なので相関ははっきりしませんが。
夏場にはClock落とさないと駄目だろうと思います。
でもぉ、どこまで落とせばいいんだろう?
また限界を確認するのはウザイなぁ・・・
しかし、FSB 164 MHzとは恐れ入りました。ALPHAの恩恵もあるのでしょうが、恐るべしCoppermine。
とは言っても、個体差もかなりあるでしょうから・・・
過剰な期待は禁物でしょうね。
ご意見、ご感想等をお待ち申し上げております。
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||